シルフリーグ初のチーム戦のフォーマット(Arena Factions)を採用して行われた、シルフオールスターの模様をお届けします。
去る1月17日から29日まで行われたシルフオールスターには、世界トップクラスのプレイヤーやユーチューブ、Twitchなどで情報を発信しているインフルエンサー、PvPコミュニティ発展のための活動を行っているオーガナイザー(運営管理者)が一同に会しました。日本からはシーズン2大陸大会(APAC)チャンピオンのメロンさんとわたくししろが出場しました。
目次
シルフオールスター(Silph All Star Invitational)
オールスターについて
今回のオールスターは、シルフリーグで近日中にリリースされるチーム戦(Arena Factions)のフォーマットを使用して開催されました。
Arena Factionsのデモンストレーションと運用テストを兼ねたエキシビションマッチという位置付けでしたが、オールスターの名にふさわしい、見応えのある試合が数多く行われました。それらの試合の模様はTwitchで放送され、ポケモンGOのPvPにさらなるエンターテイメント性を加えることとなりました。
Arena Factionsとは?
1チームは8名(7名+補欠1名)で構成され、7名対7名のチーム戦となります。
最大の特徴は「ポジション」によって異なるレギュレーションが適用される点です。
各チームは大会エントリー時に各ポジションの選手を指定し、大会開始後はポジションの変更はできません。対戦相手チームの同じスペシャリストとの対戦が組まれます。
ポジション | 適用ルール | オールスターにおけるレギュレーション | |
1 | フィールドスペシャリスト1 | 制限ルール1(スーパーリーグ) | Floating City Battlefield |
2 | フィールドスペシャリスト2 | 制限ルール2(スーパーリーグ) | Floating City Battlefield |
3 | フィールドスペシャリスト3 | 制限ルール3(スーパーリーグ) | Floating City Battlefield |
4 | フィールドスペシャリスト4 | 制限ルール4(スーパーリーグ) | Floating City Battlefield |
5 | スーパーリーグスペシャリスト | 通常スーパー(制限なし) | 制限なし |
6 | ハイパーリーグスペシャリスト | 通常ハイパー(一部制限あり) | 伝説・幻1匹のみ、御三家1匹のみ使用可 |
7 | マスターリーグスペシャリスト | 通常マスター(一部制限あり) | 伝説・幻1匹のみ、PL40以下(相棒はOK) |
8 | 補欠 | 上記1~7のいずれにも出場可能 | — |
※フィールドスペシャリストに適用されるレギュレーション(Battlefield)は大会の都度変更される予定となっています。
各チームはキャプテンを指名し、チームキャプテンが他のチームのキャプテンや大会運営スタッフとの連絡や調整を行います。
通常のシルフの大会と異なり、Arena Factionsはシルフアリーナが直接運営します。
従来のシルフの成績(ランキングや勝敗)にFactionsの成績は影響を与えません。個人の成績はそのままで、チーム戦における成績が別に記録されていきます。
対戦の頻度は、1週間あたり一人2戦程度となる予定です。
今回のオールスターにおけるルールは次の通りです。
- 8チーム(各7名・補欠なし)による勝ち抜きトーナメント戦
- ラウンドとラウンド(予選と準決勝、準決勝と決勝)の間にパーティの変更が可能。わざ変更も可。
- 3戦2本先取
- フィールドスペシャリストに適用されるレギュレーション(Battle Field)はFloating City:じめん、ひこう、はがね、ノーマルのみ使用可
使用禁止:幻、メガシンカしたポケモン、シャドウポケモン、地域限定のポケモン、ガラルマッギョ、エアームド、チルタリス、トリデプス、レジスチル
大会の進行について
おおまかな流れは次のようになります。
- 大会のDiscordサーバーへチームメンバー全員が招待を受けます。
- チームのチャンネルが作成されますので、他のチームメンバーとはこちらのチャンネルでチャットが可能です。また、チームごとに運営スタッフが付いており、運営からの連絡はチームアナウンスメントのチャンネルに届きます。
- チームのキャプテンとチーム名を届け出ます。
- スペシャリストの指名を行い、届け出ます。
- 各プレイヤーは使用パーティをグーグルフォーマット経由で各々提出します。
- 自チームと対戦相手チームのメンバーが閲覧可能なチャンネルが作成されますので、そちらに使用パーティ(スクショ)を掲載します。5.で事前に使用パーティを届け出るのは、相手のパーティを見てからパーティを決められないようにするためです。
- 対戦相手とDMで連絡を取り、各自対戦を行います。
- 対戦結果を6.のチャンネルで報告します。
所感
実際に参加してみてまず感じたのは、チーム内のコミュニケーションが非常に重要だということです。当然のことではありますがチーム戦ですので、チームとして戦略を共有し、お互いを助け合いながら試合に臨む結束力が求められます。
チーム内での情報共有は原則自由なので、チームの戦略や環境の検討、パーティ構築の相談、練習などをコミュニケーションを通じて積極的に行う必要があります。
またチームキャプテンは対戦相手チームのキャプテンや大会運営スタッフとの連絡を行いますので、多岐に渡る役割を担うことになります。
今回のオールスターの場合は準決勝と決勝戦でパーティ変更が可能でしたので、対戦相手の1回戦、準決勝のパーティを研究してどう調整するかも戦略上重要でした。
対戦フォーマットはスーパーリーグ5(内制限あり4)、ハイパーリーグ1、マスターリーグ1ですが、ハイパーとマスターのメンバー配置が重要だと感じました。
スーパーリーグの見せ合いの経験があるプレイヤーは多いですが、ハイパーとマスターの見せ合いの経験があるプレイヤーは少なく、またハイパー、マスターともXLアメ実装後ポケモンの育成難易度が大幅に上がりました(※今回マスターはPL40上限あり)。
スーパーリーグの制限ありレギュレーションは紛れが生じやすい傾向にあり、通常スーパー、ハイパー、マスターは実力が強く反映される傾向にありますので、そのあたりを考慮してメンバー配置を行う必要があります。
今回の大会の優勝チームは通常スーパー、ハイパー、マスターに実力者を配置して3ラウンドで9戦して8勝1敗だったので、チームで4勝を挙げれば勝利というFactionsのフォーマットでは非常に効果的な戦略だったと思います。
今後の展望と課題
今回はオールスターということで、見知らぬメンバー同士でチームを形成し、準備期間も一週間程度と短かったためコミュニケーションがとにかく不足していました。時差と言語の壁もコミュニケーションを阻害する要因だったと思います。
Factions実装後のチーム戦では見知った者同士でチームを組むと思いますので、チーム内でのコミュニケーション不足の問題は生じないと考えていますが、仮に日本人のみで構成されるチームで臨む場合は、対戦相手チームや運営スタッフとのコミュニケーションには依然として時差と言語の問題が残ります。
この問題はポケモンGOのPvPに限らず、国際的なイベントに参加するにあたっては避けて通れませんので、この機会に思い切ってやってみることをおすすめします(なんとかなりますので)。
FactionsはGOバトルリーグに押され気味のシルフリーグが新機軸として出した対戦フォーマットです。個人戦では要求されない「チーム力」が勝敗の鍵を握っていますので、そのあたりでGBLとの差別化を図っていると思われます。
対面でのPvP大会開催が難しい状況が続きますが、自宅にいながら国際的なチーム戦の大会に参加する機会をFactionsは提供していると考えています。
Factionsの詳細は近日中に発表される予定ですので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
トーナメント表
最終結果
準決勝パーティ一覧
決勝パーティ一覧
動画へのリンク
1回戦
SQUIRTLE SQUAD vs. DANCING PINEAPPLES
メロンさん出場(25:40~)
TEAM HEX vs. THE SEVEN WONDERS
しろ出場(55:10~)
準決勝
SQUIRTLE SQUAD vs. CHEA CHEA TEAM
メロンさん出場(3:27:00~)
決勝
Squirtle Squad vs. The Seven Wonders
メロンさん出場(1:17:50~)
参考記事;
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